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それからはまず昼食をクマのお父さんのカフェで取って、2人で恋愛映画を見に行って、近くあるショッピングモールで色々買い物した後に、公園を歩いていた。今日あった全てを事柄の全てを話しながら。
クマは、今日一日ずっと私に引っ張られる形で着いて来たけど、終始ニコニコ顔だったから楽しいのかそうじゃないのか分からなかった。ただ、ずっと私の顔を見ていた事だけは分かる。
だから2人でベンチに座った瞬間、私は直ぐに移動して彼の膝上に収まってみた。
「え……のん、ちゃん?」
「駄目?」
「駄目って事は無いけど……」
クマは私が落ちない様に腰を持って支えてくれる。その手の大きさで、私は大いに安心してしまう。
「今日、私変だったかな?」
「そんなこと無いと思うけど」
「うーん……なんというか、クマはいつも私を大切に扱うから、私を人形と勘違いしているんじゃないかなって。そう思ったから、柄にも無く凄いアタックしてみたんだけど」
「人形を愛でる趣味は無いんだけど……」
「けどほら、手出して来ないし……」
「……遠回しな告白?」
「分からないけど、多分そう」
体重を掛けて温もりを強く感じながら、その匂いに包まれながら私は言いたい事を言ってしまう。
「私は、クマが好き。好きになった。好きになれた。初めての男の子で、初めての相手。多分クマに抱く想いを、他の人には抱けないと思う。それぐらいクマは珍しいから」
「……僕も普通の男なんだけどなぁ」
「なら立た勃たせても良いんだよ?」
「ぶほっ!!?」
余りに直接過ぎただろうか。彼は私の腰を少し持ち上げて離してしまった。その体勢キツくない?
けどほら、私も女な訳で。好きな男子に反応されないのはそれはそれで悔しい。そりゃあ身長低くて子供扱いされる事もあるけれど、これでも立派に子供生める身体なのだ。だからクマを全部欲しいと想った私の言葉に邪推など存在しない。好きな者に、好きな様に好きにして貰いたいだけだった。
だからこの告白は次いでである。
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