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星になるにはどうしたらいいだろう
小さな星でいい
そう、星の王子様の住んでるような
バラの花が1本と小さな王子様がいるだけの星
毎晩、月に祈っていると
チェシャ猫のニヤニヤ笑いのような月が言った
願いをかなえよう
この川を渡れたら星になれる
気がつくとキラキラと月の光を受けて輝く川が
足元を流れている
川のほとりにじっとこちらを見ているハシビロコウがいた
銅像かとおもったら風が吹いて羽が毛羽立った
この川を渡るなら前を向いて進め
後ろを向いたら願いは叶わない
ハシビロコウが言った
じっと見つめる目に試されていると思った。
星になるんだ、絶対
川に足を入れて進む
向こう側に渡れば星になれる
いつまで歩いただろう
目の前にハシビロコウが現れて笑った
よかったな、お前の願いは叶った
そうか、星になれたんだ
そうだ、もうお前は星だ
あの川を渡ったからな
ハシビロコウは星になった僕の上で
いまもじっとしている
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