夜半の夏

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夜半の夏 (15禁) 真名彦の長い指が浴衣より面倒な俺の服を剥いでいく。 下半身に纏わり付いた全てを取り去った後に、 膝から足首までを丁寧に辿る掌はもどかしいほど優しい。 「膝から下が長いのはうちの家系だな……」 その言葉に、汗臭いとかシャワーとかもうそんな事を言う余裕は俺にはつゆほどにもなかった。 膝下から足首の踝までを執拗に愛する唇がもどかしい。 とにかく触れたい、とにかく交じりたい、裸体の体に愛しい男の重みが欲しい。 そして愛して、あいして、愛して。 その言葉だけが頭の中にこだまして、唇から紡ぐのはどんなにあなたが欲しかったかという言ばかり。 熱い身体を裸にして、何一つ身に付けるもののないベッドで絡み合いたい。 早くキスして、早くフェラして、早く乳首を噛んで。 気ばかりか先走りでもう下腹はとろとろに濡れていた。 「 すごいな もういったか? 」 その言葉紡がれてキスされただけで弾けた雄を知った。 ここかしこの孔部からとろとろと愛汁がにじみ出る。 真名彦のをしゃぶらせて、 飲ませて、咥えたい。 ほとばしる卑猥な言葉は更に雄を煽らせる。 獣、獣が欲しい、俺の獣。 肉厚な舌で喉の奥まで口淫されて、叫ぶ声も口腔内に留め置かれ 猛る身体は完全に征服される。 待ってたんだ、俺の男。 愛してる、愛してる、愛、してる。 何時間でもこのままで、繋がった身体に心はもう少しでついてくるはず、そんなに焦って欲しかった男はその欲をどこまでも受け入れてくれた。 ベッドの上に転がる二つの肉の塊……お互いを蜜のロープで縛りあい、所有印を付けるのに忙しい。 「 ドイツまで持っていけ 」 と睦ごとを耳元で囁きながら 赤黒くなるほどつけられたキスマーク。 「 抱き合えないと見えないところばっかだよ 」 舌を鳴らしてしまったという顔を見せる愛しい男に今夜100回目のキスをした。 夜、明けない逢瀬の夜…… 夜半の夏
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