エンカウント

3/4
前へ
/34ページ
次へ
ユーマ「気を使って黙っててくれたんだよね、ありがとう僕はもう大丈夫だから部屋に戻ろう?」 アン「ああ…」 2人で寝床に戻る事にした これ以上2人の事を考えると本当に泣いてしまいそうだから気にしないように、寝て忘れよう 魔王城前まで来た4人、横並びになる。 推定50メートルはあろう魔王城門までは魔族とは1度も合わなかった。まるで招き入れられたいように感じた4人は、いつも以上に警戒をしていた。 警戒していたはずなのに 一瞬の出来事だった。魔王城に入ったとたんにやられたのは僧侶のアン、門を開けふと同時に右側面か激しい炎、僧侶には自己防衛魔法があるのだが唱える隙間も与えずに、らいきなりヒーラーをやられてしまった ヒーラーは絶対に守らないといけないのに そこに駆けつけたシェリコが狙われてそれを庇ったカイがやられた、シェリコはカイから離れようとはせず動けなくなりやられてしまった。 僕はというと、魔王を目にして動けずにいる。見た目は岩のようなゴツゴツとした肌に巨大な体で真っ黒だった。目は赤色に光っていて、目以外体を認識できる物はわからないくらいこ黒。まさに闇の住人の長と言われるべき見た目をしていた。 魔王「…弱い」 ユーマ「はぁはぁはぁはぁはぁ…」 息が苦しい酸素が薄いのか?汗も止まらない、血の気が引いていくのがわかる。殺される ユーマ「嫌だぁ!!」 這いずって逃げようとするユーマ、魔王の体は大きい、体が大きければ手だって大きい。人差し指の爪がユーマの腹に刺さる。どうして逃げようとなんて思ったのか、仲間がやられたのに逃げようとした。仇を取るべきじゃなかったのか?殺されるにしても一矢報いるべきじゃなかったのか? 今思えば甘かったのかもしれない、魔王に挑む心持ちじゃなかった。皆んなの心は1つじゃなかった。 カイとシェリコは僕たちに嘘をついていた。 経験が足りなかった 知識が足りなかった 勇気が足りなかった 魔王は串刺しのままユーマを持ち上げて目の前まで持ってくる。意識が飛びそうになる「死ぬんだ」と人ごとのように思った。ついさっきまで死ぬのは嫌だったのに。
/34ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加