ボランティア部が皆の平和を守ります！

第一話 ヒーローチェンジ！

放課後、多数の生徒たちがグラウンドや体育館などに出向き各々の部活をやる。吹奏楽部が奏でる優美で彩り豊かな音の調和が校内を満たす。が、その中に楽器が奏でる音とは違う音が一つ。それは合いの手を入れるものではなく独立したものであった。
本館の三階。端のほうに被服室と書いてある。そして、その下にボランティア部部室と書いてあった。先程の独立した音はここから聞こえてきたのだ。

ボランティア部の活動は被服室で行っている。普段は家庭科の授業で使う場所だが、放課後は使用しないのでボランティア部が使っているのだ。

「えーっと今日は一週間後にやるゴミ拾いでどこを回るか決めようかな」

ボランティア部は総勢五人で更に全員が一年生という出来立ての部活である。部長は今、黒板に今日の活動内容を書いている少年『柳沼 修斗』だ。ツンツンに逆立った黒髪、褐色の肌、整った顔立ち、そして老若男女問わず魅了するという笑顔。所謂イケメンというやつだ。

「んー、ゴミ拾いは適当に回ってれば大丈夫なんじゃないのか？」