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「教授のことですか?」
「はい、突然で申し訳ありませんけど、なにか噂話程度で構いませんので」
おなじ学内にあるレストランの外に設置されたプラスチック製の白いテーブルと椅子に座っている女学生の向い側の席に腰を降ろしながら先程の刑事が話を切り出した。
「そうですねぇ、あの通りちょっと変人ぽいところもあるんですけど三十代で教授になったほどですからそれも込みで女生徒からは高い人気がありますね」
「女学生に持てていたということですか?」
「はい」
「では、特定の誰かとお付き合いしていたとか言うことはありましたか?」
「え?いえ、特定の彼女っていうよりはもっと奔放な恋愛観をお持ちだとうかがってます」
「奔放なというと?」
「平たくいうと女性関係が忙しかったみたいです」
「そうなんですか」
「はい、そうみたいです。わりと悪くない顔ですし」
「あの、へんな事を聞きますけどあなたは教授の事をどう思ってました?」
「え?私?まさか!ありえません」
「なぜでしょう?同じゼミなら会う機会も多いでしょう?」
「私は彼が居ますから……同じゼミに」
「あ、なるほど。それは失礼しました」
「いえ」
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