食堂国家

2

あいつはどんな目に遭っているのかは知らない。
それでも私は良いことをしたと思っている。
あいつは捕まった奴が殺されていると思っていたのだろうけど、それには何の根拠もないのだ。
この国からは追放されたけど、今頃は外国で幸せに暮らしているかもしれないではないか。

そのあとも逮捕されて戻ってこない奴は後を絶たず、王様に楯突く奴がこんなに居たということに、改めて驚いている。