第1話「異世界にはマンガってないんですか」

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珠羅「あはは、ごめんごめん。でもそうだねぇ、今日は素敵なプレゼントをもらっちゃったな」  そこで急に真顔になり、央とあざみに向きなおる珠羅。 珠羅「中林、ちょこちゃん。あたしに『みっつのお茶屋さん』の装丁を任せてくれて、ホントにありがとう。最高のデザインにするから」  そう言って深々と頭を下げた。虚を突かれる央とあざみ。 あざみ「……! 珠羅さん!」 央「高津……」  お互いを見やる3人。一呼吸置いてから、央が真剣な顔で言う。 央「ちょこみんとさん、高津。『みっ茶』のコミックス、絶対に最高の1冊にしましょう!」 あざみ「はい、頑張ります! だって、私にとって初めての連載作品で」 珠羅「あたしにとって、初めてデザインを任された作品で」 央「俺にとって、初めての立ち上げ作品で――ここにいる全員にとって、大切な作品ですから」     その言葉を聞いたあざみは目を細め、手のひらを地面に向けた状態で右手を差し出す。その上に珠羅が右手を重ね、さらにその上に央も自らの右手を置いた。微笑み合う3人。 3人「えい、えい――」   央たち3人は掛け声とともに手を上下に揺さぶり、 3人「おー!」     
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