この笑顔を私はきっと

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 いつも同じ3両目の真ん中のドアから入って左、端から二番目に座っているあの子、ミサキ君。  青のイヤホンをつけて目蓋を閉じ、静かに音楽を聴いてる黒髪ショートカットの男の子。  制服を見る限り同じ学校。  名前は駅から学校までの通学中に他の学生からそう呼ばれて話しかけられていたのを聞いて知った。  どうして声をかけなきゃいけないのかというと昨日ミサキ君に助けてもらったから、そのお礼を渡したくてさっきから何度も予行練習を繰り返してる。
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