この笑顔を私はきっと

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 そのニコッと優しげな微笑みに見事にやられてただ眺めるだけの関係性から抜け出したいと思い、冒頭に至る。 「おはようございます。昨日はありがとうございました。これお返しです」  もういいや、これでいこう。  そうこうしているうちに電車の到着を知らせるアナウンスが流れた。  一度心臓が強く跳ね、ドキドキと忙しなくなる。  ガタンゴトンと大きな音が風に乗って聞こえてきた。
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