秘密

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秘密

雨が降ってきた、予報より早いな。詩織は傘、持ってきたかな。あの子抜けてるから。 案の定詩織は傘を忘れて来たらしくびしょ濡れで待ち合わせ場所にやって来た。 「ごめーん!遅れちゃった?」 「ううん、大丈夫。ところで、傘、忘れたでしょ」 「うっ…!バレたか笑」 「天気予報ちゃんと見なって言ってるのに。変わんないなーほんと。」 そんな何気ない会話をしつつ、詩織は店員にアイスコーヒーを頼んだ。 「それで?今日はなんの相談?」 「本題から聞いてくるのね、相変わらずだ笑」 そう、私は前置きが苦手なのだ。 「実はね、私、結婚するの。香織には伝えておこうと思ってさ」 一瞬胸がチクッとしたが、表には出さない。こういうとき、感情の表現が下手で良かったななんて思ってしまう。 それから、2人でかれこれ3時間程話した。帰りに久しぶりにプリクラを撮った。結婚おめでとう、と入れて。
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