四の章 誘蛾灯

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女の口ではなく、眼が優しく語りかけてくる。 男は黙って頷く。 自我は忘却の彼方に。 ただ光に引き付けられる蛾のように。 ゆっくりと飛び込み、そして堕ちてゆく。 男にとって心地よく淀んだ暗い沼の中へ。
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