3人が本棚に入れています
本棚に追加
/4ページ
この話は僕の近辺では有名なお話になりました。聞けば先輩たちも結構な数そのラブホテルへ肝試しに行っていて、そのおじさんを見たという人も何人かいたそうなんです。
これは噂なのですが、そのおじさんはもっと危険なラブホテルの奥にいる怨霊のところへ行かないように警告を発しているんだというんです。その怨霊が祟ると評判になってホテルが潰れたと言う噂もあったくらいです。
その話を聞いてその廃ラブホテルの一番奥まで行ってみようと言い出したのはW君でした。W君は嫌がるO君を無理やり撮影係にして、後日またそのラブホテルへ行ったんだそうです。
今度は六人くらいと以前の倍の人数が集まったといいます。
また立ち入り禁止の看板を超え、ホテルの建物の中へ入っていきました。
O君がおじさんを見たというところまで来たのですが、その時は何もいなかったそうです。
ただその場にいるほぼ全員が奥へ行くなという感じがしたそうです。
「引き返そう」友人の一人がそういったときW君だけが反対しました。せっかくここまで来たんだから奥までいってみようというのです。
W君を覗く全員が反対したのを見て、W君は一人で奥まで行くと言い出しました。 そしてそのまま本当に一人で奥までいってしまったそうです。
残された五人はその場でW君を待ちました。しかし、待てどもW君は帰ってきません。
三十分ほど経ったところで、皆でW君を探しに行くことにしました。
奥に進む度に異様な雰囲気は増したといいます。
最初のコメントを投稿しよう!