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「やったぜ! 1週間達成だ!」
「私もこれで1週間です……!」
レイラは両腕を上げ、マリーは四つんばいになって息継ぎをしていた。二人の姿を見て老人はねぎらった。
「2人ともよくやった。この調子なら、外の世界に出ても十分問題ないじゃろう」
老人はにこやかに笑った。
「それで、2人ともこれからはどうするんじゃ?」
老人の問いに、レイラは地図を机の上に広げて、ある場所を指差しながら答えた。
「ここから東の方にあるマシーヌタウンに行きたいんだ。外の世界に出るための魔法と異なる技術が発達しているらしく、魔法も使って実際に外の世界に出たことがあるらしい。もっとも、外の世界に出て二度と帰ってこれなかったようだけどな」
「機械工学じゃな」
老人の答えにレイラは少し驚いた。
「知ってんの?」
「わしは外の世界に出るための機械を動かすのに、その町に何度か足を運んでおる。結果は知っての通りじゃが……」
レイラは疑問に思った。
「何が足りなかったのさ?」
レイラの問いに老人はうつむいたかのように答えた。
「機械の方は問題なかったのじゃが、わしの施した護身魔法を十分に持続させられぬにもかかわらず、被術者が外の世界に出ようとするたびに急いておってな、やつらは魔法なんてその場でどうにかなるといっておってだな……わしは止めたんじゃが、それを振り切ってしまったわい」
老人の渋るような答えにマリーは返した。
「早く外の世界に出てみたい気持ちは分かりますが、焦りは禁物と言うことですね」
「うむ。とにかく、お譲ちゃんたちが根気よく、護身魔法の練習をしてくれて良かった。ありがとう」
老人の礼にレイラは左腕を頭の後ろに回し、慌てるように右手をかざして振った。
「何水臭いこと言ってんの。礼ならこっちがするもんだよ」
「そうか。それでなんじゃが、わしもマシーヌタウンについてっていいかの? わしの名はレンダ。旅では水の中や火の中で護身魔法が役に立つじゃろう」
レイラが揚々と答えた。
「あぁ、いいぜ。あたしはレイラ・モートン。よろしく頼む。あんたのことはレン爺と呼んでいいか?」
「それで構わんよ」
こうして、新たな仲間にレンダが加わり、次の朝に三人はイモータリティシティを後にした。
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