第2話 強制的に狩りの獲物に

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「いろいろ調べましたよ。おそらくキミよりも詳しく知っていますよ。と言っても現地を訪問したわけではありませんけどね」 「どうやって調べるのですか?」 「精神の波動と肉体の波動を魔具によって合致・増幅することによって時空を歪曲し異世界への門を開き、情報を収集できるようになるのです」 「? ……どうやってボクをこの世界に連れてきたんですか?」 「精神の波動と肉体の波動を魔具によって合致・増幅することによって時空を歪曲し異世界への飛躍を可能にしたのです」 「? ……よく分かんないです」 「簡単に言えば、魔法です」 「魔法、ですか」 「キミの世界では、機械で以ていろいろ便利な作業ができますよね。たとえば、金属ともろもろの物質によって複雑な構造の機械を作り、火の力を付け加えれば空を飛ぶこともできます。やはり、金属ともろもろの物質から作った器具を精妙に組み合わせた上で電子と呼ばれるごくごく小さな物質を大量に注ぎ込むことによって人間の精神活動に似た作用を起こすこともできます。しかし、これらを、そのような文明を持たない民に説明しなければならないとなると、言葉に詰まるでしょ?」 「言われてみれば。飛行機がなぜ飛ぶか、コンピュータがなぜ情報処理できるか。説明しようがありません」     
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