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 ものすごい破壊力を持ったテンションが割り入ってきた。 「か、神崎さん!?」 「やっほー、らぶちゃん、仕事してきた私を労え!」  ガシッと。  例によって例のごとく、近づいてきた神崎さんに首根っこをロックされた。 「ふふん、君の本日の業務が終わってることは明白なんだぜ! っつー訳で、これからいまからアタシに付き合え!」 「え? あっ、ちょっ、待って、業務自体は終わってな──うッ」  最後の一声を言いきる前に首を締められた。 「いいから付き合えって」  抵抗敢えなく引きずられる。  ちょ……っ、チカラ強……っ。  女性の力じゃないよねコレ……っ。 「ちょっ、氷室先生助け──」  がらぴしゃっ。  手を伸ばして助けを求めるも、廊下に出て直ぐに閉められた扉に遮られた。  歩みの止まらない神崎さんに、僕は引きずられていく。  社会科教員室から氷室先生が追い掛けてきて僕を助けて────くれることはなかった。 ・ ・ ・  社会科教員から拉致…………ぐふっ…………連行された先は特別棟(生物室・化学室・地学室などがある)の屋上だった。 「おーっ、やっぱ涼しーっ!」  僕を解放して軽くなったであろう腕を、天に向かって突くように伸ばし、神崎さんは通り抜けていく風を全身で受けて堪能する。     
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