第1話

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シャロン「すごいですお客様。私、この街が好きで色々な事を勉強しているんですけ  ど、まだまだ知らない歴史がいっぱいあるんですね」    笑顔のシャロン。 シャロン「こんなに詳しいなんてお客様、初めてじゃないでしょ」 ガラの悪い男「あ、ああ」 シャロン「もしかして、この街が好きとか」 ガラの悪い男「まあな」 シャロン「ふふっ、尊敬しちゃいます。(しみじみ)こう、好きなものがあるって良いですよね」 ガラの悪い男「(照れる)……う」 パルム「(開いた口が塞がらない)……」 シャロン「それから、隊長も」 パルム「え?」 シャロン「ホーリーランド支部配属のパルム・パーゲイズ隊長ですよね」 パルム「君は……君は一体」 シャロン「申し遅れました。私は魔術部隊所属、シャロン・シャンクリーです。今日からよろしくお願いします!」    と、敬礼をする。    呆気に取られるパルム。遅れて自分も敬礼を返す。 〇自警団支部・前    クラシックなレンガの建造物。    シャロンとパルムが来る。    パルム、建物を見上げる。    この辺りで一番高い立派な建物だ。 シャロン「こっちです!」 〇自警団支部    の、扉が開いて、シャロンとパルムが入ってくる。 パルム「しかし、驚いたな。よく僕がパルムだと分かったね」 シャロン「分かりますよ。観光列車にその格好ですから」 パルム「……それもそうか。でも、どうして観光列車なんだ? 切符は自警団で用意してもらったんだけど、そもそも、シャロンさんだってどうしてガイドを」 シャロン「仕事がないからです」 パルム「え?」 シャロン「魔術部隊は私1人しかいないので」 パルム「ええ?」 〇同・ブリーフィングルーム    狭い部屋だが、整理は行き届いている。    パルムがファイリングされた資料を読んでいて、 パルム「自警団団員は2人1組での行動が原則」 シャロン「1人が倒れても、もう1人が対応できます」 パルム「自警団の仕事は戦闘のみならず、街の平和維持の為、多岐に渡る」 シャロン「だから、1人でもできる観光ガイドをしてたんですね」 パルム「……なるほど。でもさ、魔術部隊なんだからこう、悪人の成敗とか魔物の退治をしたいとは思わないの?」 シャロン「もちろんです。そのためにパルム隊長が来てくれました!」    目を輝かせるシャロン。
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