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シャロン「すごいですお客様。私、この街が好きで色々な事を勉強しているんですけ
ど、まだまだ知らない歴史がいっぱいあるんですね」
笑顔のシャロン。
シャロン「こんなに詳しいなんてお客様、初めてじゃないでしょ」
ガラの悪い男「あ、ああ」
シャロン「もしかして、この街が好きとか」
ガラの悪い男「まあな」
シャロン「ふふっ、尊敬しちゃいます。(しみじみ)こう、好きなものがあるって良いですよね」
ガラの悪い男「(照れる)……う」
パルム「(開いた口が塞がらない)……」
シャロン「それから、隊長も」
パルム「え?」
シャロン「ホーリーランド支部配属のパルム・パーゲイズ隊長ですよね」
パルム「君は……君は一体」
シャロン「申し遅れました。私は魔術部隊所属、シャロン・シャンクリーです。今日からよろしくお願いします!」
と、敬礼をする。
呆気に取られるパルム。遅れて自分も敬礼を返す。
〇自警団支部・前
クラシックなレンガの建造物。
シャロンとパルムが来る。
パルム、建物を見上げる。
この辺りで一番高い立派な建物だ。
シャロン「こっちです!」
〇自警団支部
の、扉が開いて、シャロンとパルムが入ってくる。
パルム「しかし、驚いたな。よく僕がパルムだと分かったね」
シャロン「分かりますよ。観光列車にその格好ですから」
パルム「……それもそうか。でも、どうして観光列車なんだ? 切符は自警団で用意してもらったんだけど、そもそも、シャロンさんだってどうしてガイドを」
シャロン「仕事がないからです」
パルム「え?」
シャロン「魔術部隊は私1人しかいないので」
パルム「ええ?」
〇同・ブリーフィングルーム
狭い部屋だが、整理は行き届いている。
パルムがファイリングされた資料を読んでいて、
パルム「自警団団員は2人1組での行動が原則」
シャロン「1人が倒れても、もう1人が対応できます」
パルム「自警団の仕事は戦闘のみならず、街の平和維持の為、多岐に渡る」
シャロン「だから、1人でもできる観光ガイドをしてたんですね」
パルム「……なるほど。でもさ、魔術部隊なんだからこう、悪人の成敗とか魔物の退治をしたいとは思わないの?」
シャロン「もちろんです。そのためにパルム隊長が来てくれました!」
目を輝かせるシャロン。
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