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「和恵さん、抱き締めても良いですか?」
「はい、どうぞ。」
柔らかな体をそっと抱き締める。
体温が高くなったのか、和恵さんの香りが立ち上ぼり、鼻孔をくすぐる。
ああ、愛しい彼女の香りだ。
「和恵さん、キスしたい。
ダメ?」
「ど、どうぞ。」
そっと瞳を閉じ、顔を上げる。
理性を保てと言いきかせながら触れるだけのキスをした時、俺の携帯電話にメールがきた。
『今日は外泊するから、ごゆっくりどうぞ。』
山元からだった。
タイミングが良いんだか、悪いんだか。
憎めない奴なのは間違いない。
『そちらもごゆっくりどうぞ、未来の義兄様へ。』
返信を打った。
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