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あらすじ
学校からの帰り道
夏菜子がいつもの通学路を歩いていると、空から人形のような物が降ってきて夏菜子を直撃する
10センチ程度のその人形は突然喋り出し、願い事を1つだけ叶えてやる、と言う
空の遥か彼方に浮かぶ島に神がいて、世界の幸、不幸を司っている
幸の割合を増やすため、願い事を叶えるべく現れたとその小人ハロルドは言った
にわかに信じられなかったが、夏菜子は同じクラスの大地と仲良くなりたいとお願いする
魔法か何かですぐ願いを叶えてくれると思いきや、ハロルドは夏菜子を本屋へ連れて行き、ファッション雑誌やスキンケアやらの本で努力をしろと言ってきた
「努力して手に入れろ!手伝ってやるから!」
それから2人の大地ラブラブ大作戦が始まった
約半年間に渡って努力を重ねた結果、めでたく大地と付き合うことになった夏菜子
ハロルドに報告しようと家に帰るが、そこに彼の姿は無かった
願いを叶えたハロルドは元いた世界へと帰ってしまっていた
ハロルドを探す夏菜子
そのうち、夏菜子の記憶からも、ハロルドとの思い出が消えていった
「嫌だ、消さないで!」
抵抗するも、思い出せないことが増えていく
ふと夏菜子は毎日書いていた日記を思い出し、引き出しから取り出した
そこにはハロルドと出会ったことや、日々の生活が書かれている
これを見れば思い出せると思った
しかしその日記の文字が、紙から次々と宙を舞い、小さな花火のように弾けて消えた
「待って!行かないで!消さないで、、、」
夏菜子の願いも虚しく、日記の文字も、夏菜子の記憶も、ハロルドに関するものは全て消えてしまった
数年後、夏菜子のお腹には大地との子供が居た
子供の名前はもう決まっていた
ハル
ハロルドの愛称だ
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