第三章 行方不明の「呪いのバス停」を求めて

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 ミチコ、タツヤ、マサルの三人は裏山の山道の入り口に立っていた。 「ごめん、ごめん」 背後からマミコの声がした。振り返ると大きな手提げバックを抱えたマミコが、小走りでこちらに向かって走って来る姿が目に入った。 「ちょっと忘れものしちゃって」 「今度は何を持って来たのよ。そのバック」 ミチコはマミコの大きな手提げバックに目をやった。 「暗視カメラよ。ついでにこれを設置しようと思ってね」 いつものごとく自慢げにマミコは言った。 「あんたの考えることは常人には理解できないね。さあ、早く行きましょう」 「たぶんここらあたりだろ」 先頭を歩いていたマサルが足を止めた。 「バス停の姿がないな。ホントにここなのかい」 タツヤはマサルの判断を疑った。
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