第四章 新たなる疑惑への挑戦

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「シンジならここにいるよ」 タツヤがスマホを彼女達の前に突き出した。スマホの画面にはシンジらしき人物が写っていた。 そこには、『十代後半の日本人男性の遺体、テヘラン郊外で見つかる。死因は不明』と 書かれていた。 「昨日、ネットで偶然見つけた。なっ、なっ、ソックリだろ」 タツヤは、鼻高々な顔を女子達に向けた。 「ようよう、タツヤ。自分だけヒーローぶって。オレがやったネタじゃないか」 どこからいつの間に現れたのか、いつものことながら神出鬼没のマサルが口を挟んできた。 「どういうわけ・・・」 ミチコがマサルの方に顔を向けた。 「昨日、学校裏サイトを見ていたら、シンジに関する書き込みがあった。そこでその記事を見つけて、オレがタツヤに送ったってわけさ」 「なーんだ、マサルの入れ知恵か。タツヤのモテ度はマイナス五十点」 ユカリが喜んで茶化した。ユカリの一言で、ゴシップとして片づけらようとしていたその時、「でも、この写真がシンジくんかどうかは、分かんないじゃない」 ミチコの一言が、皆を一気に現実の世界に引き戻した。直面する事の重大さを伴って。
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