パン

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パン

学校の帰り道にいつもSちゃんは菓子パンを買って帰っていた。 優しいSちゃんは買ったパンをN美に必ず半分あげていた。 ある日の帰り道、いつものように、菓子パンを買うSちゃん。 『当然半分くれるだろう』と思っていたN美の前で、パンを食べたSちゃん 『今日はくれないのか~!』 自分が買ったパンでも無く、『当然貰える』と思っていたが、『今日は貰えなかった』はらいせに、Sちゃんが食べていたパンを取り上げ、思いきり両手で握り潰して走り去るN美。 その頃、N美は無用に足が速く、どんどん走り去るN美の小さくなる後ろ姿を、呆然と見送るしかなかったSちゃんだった。
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