【4】それからのこと13:00

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「ちょっと待ってください。」  すると、先生はページをめくる手を止めてつぶやいた。 「おや、まだでしたか。では終わったら言って下さい。」  瞬間、私の周りの空気や音が止まり、世界は二人だけになったような気がした。 「先生、聞こえるんですか。」 「ええ、だから素晴しい推理を堪能しましたよ。」  私は慌てて先生の前、本の前に回りこんだ。 「先生、見えるんですか。」 「ええ、だからあなたがいなくなって、寂しいと思わないでいられましたよ。」 「先生、私はそばにいていいんですか。」 「ええ、勿論。」  私は透けてしまうというのに、思わず先生の胸に飛びついてしまった。 「でも皆には内緒だよ。」 「もちろん!」 「それから、仕事も手伝ってもらうよ。」 「喜んで!」 「実は、私も最近狙われている気がするんだ。」 「謎はまだ残っています!」 「あの右腕が鍵を握っていると思う。」 「簡単ではなさそうですね!」 「でもふたりだからね。」 「怖いもんなしですよ!」  こうして私たちは、秘密で無敵のバディとなった。
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