天才過ぎる俺。

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 いやいやいやいや。  ・・・嘘だろ? 大手企業の社長様だぞ!? 「紗南さん、あんなスゴイ社長と、どんな関係なんすか・・・」 「あー、なんか声かけられてさ、気に入られちゃったのよねぇ」  何だかこんな女を気に入ってしまった社長が気の毒に思えてくる。 「ね、ヒロくん、あそこのお店入ろ?」  俺の手を掴んで、勝手に歩き出す。赤いラメの散った派手なネイルの尖った爪が、手首に食い込んで痛かった。 「紗南さんってば、俺の事何だと思ってるんすか? 可愛い後輩じゃないっすか!」 「ふふっ。ごめんね、可愛い変態魔人さん」  ・・・最初から、勝ち目なんてなかった・・・。
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