イジワル魔女

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イジワル魔女

 ・・・苦しい。生クリームが、俺を襲う。こんな柔らかいものに、負けてたまるか。ぐぬぬ、キツイ。あと、一口で、俺の、勝利――、 「ヒロくーん、何してるの?」  ぐはっ・・・。ギブ、アップ・・・。 「ヒロくんてば、もう食べるのやめたら?」  なんて女だ。可愛いなんて一瞬でも思った俺が馬鹿だった。 「紗南さんの、意地悪・・・」 「ごめんってば。会計してくるからさ」  にっこりと笑って言う紗南さんは随分と満足げだ。できれば、その余裕で生クリームから俺を救ってほしかったものだ・・・。
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