巡りあわせ
全2/8エピソード・連載中
18/279

巡りあわせ

―――――――――― ―――――――――――――――――――― 「まってよ―――くん」 「ちとせってばおそいよー、はやくはやく!」 ここはどこだろう。 幼い私と、そんな私の手を引く同い年くらいの男の子。2人が手を繋いで走って向かう先。そこには私よりも年上であろう背の高い男の子がいて、綺麗な笑みを浮かべて手を振っている。 「2人とも遅かったね。もしかして、迷子にでもなった?」 綺麗な笑みを浮かべていた男の子が、今度は少し意地悪そうな笑みを浮かべて、私と、もう1人の男の子に問いかける。 「ち、ちがうよ!ちとせがみちをまちがえそうになってたから、ぼくがおしえてあげたの!」 問いかけられたことが図星だったのか、男の子は頬を紅くして大きな声で抗議の声を上げている。そんな男の子の様子を見て、私も負けじと反論の声を上げる。 「えー!ちがうよー!―――くんがまちがえたから、ちとせがおしえてあげたんだよー!」 私は頬をぷくっと膨らまして男の子に顔をぐっと近づける。 すると男の子の顔は更に紅く染まって、手を左右にワタワタと動かした。
18/279

最初のコメントを投稿しよう!