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それから数ヶ月、俺は週間になってしまった時間を守り、卒業までの毎日の間、あの裏道を通り続けた。だがそのコンクリートの道はその内舗装工事がされてしまうと、あの窪みすらも無くなってしまっていた。
残ったのは、俺が彼等をスケッチした姿と、彼等とのやり取りを記録した音声テープとノートだけ。
後、あの最後の日の言葉が体現されたとあるニュースぐらいだ。
『此処数ヶ月、オゾン層が回復し、世界的に平均気温が下がりつつある状態で、南極の氷が溶けるスピードが急激に弱まったという研究結果が報告されています。大陸の海面上昇も止まり、今後人類に残された時間は大幅に増えた、とアメリカ大統領も宣言し―――――』
何が原因とか。どうしてそうなったとか具体的な物は一般市民には何も聞かされていなくて、変な推測憶測仮説が飛び交っているけれど、俺だけは分かっていた。
(きっと、変な方法で解決しちゃったんだろうなぁ……)
気になる『地球さん』達。次に会える日は来るのだろうか。それは人類の明日に掛かっているかもしれない。俺はその日に彼等と会い、また助言出来る様に活動を続けるつもりだ。
「でっかいさん!!またおせーて!!」
「「「おせ~~て~~♪」」」
そしてそんな日は、きっとすぐに来てしまうのだろう。人類はやっぱり問題だらけなので。
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