彼等は人類が気になる様です

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「でっかいの、観察?する冒険するの!!」 「「「それだッ!!!」」」  なるほど、それが彼等の目的か。人間を観察する為に……もしかして侵略か融和をしたいのだろうか。そこら辺は分からないが、あの顔は遠足にワクワクしている幼稚園児の顔そのものである。  そして彼等は全員で円になり、それぞれが違うポーズで、 「「「チェキッ!!」」」  と言って消えてしまった。必殺技みたいなものなのだろうか……とにかく、約2分間の目撃だったが、今度はしっかり見る事が出来た。これは貴重な一歩だろう。これからはこの観察を繰り返して、もっと彼等を知っていこう。  そしてあわよくば仲良くなって、人間と彼等の架け橋になったら俺はきっと有名人だ。という下心を胸に、俺は学校に向かうのだった。  それから3年間、俺は欠かさず彼等の2分間を見守っていた。我ながら変人ではあるが、それでも彼等を観察している非日常を覗かない選択肢など無い。毎日毎日変な事をしている彼等が面白くてしょうがなかったのだから…… 「妖精さんと友達になったの~♪」 「ようせいってな~に~?」 「……なんだろう?」 「「「あらー」」」 「こっちも見っけたの~♪綺麗なやつ~~♪」 「「「お~~♪」」」  彼等の会話は成り立たない事が多いが、毎日を全力で楽しんでいるようで、様々な報告を毎日するのだ。それは神話に出て来る様な生物であったり、見た事の無い輝きを放つ宝石だったり。  いつもわらわら集まっては空中にウインドウを展開して自分の見た物を発表していくのだ。それを遠目ながら見ていた俺もまた、毎日彼等の報告を楽しみにしていた。
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