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ママったら何て曲作ってくれたのよ。小学生か作る曲じゃないわ。
「ここはこうやって弾くんだよ。」となりから音無君がからだを寄せてくる。
私はドキッてなる。だって、こんなに体が密着するなんて…。男の子では初めてなんだもん。
私は両親から貰った才能の副作用で、体の発育が遅い。バスとか乗ると必ず「子供運賃」って言われる。容姿はよいらしいのだが、「嶋田が可愛い」とか、私と付き合うとかの話がでると、その人には必ず「ロリコン」の称号が送られ、話は無かったことになるのだ。さらに華麗なる一族と牽制されていたので、私に近寄る男の子はいなかった。
だから、こうやって隣に座っておしゃべりして、肩がふれあうのって…。
音無君はなんとも思わないのかな?そーだよね。こんな小学生相手にしないよね?
「どーした。そんなに痛かったか?」心配そうに聞いてくる。
どうやら沈んでいた私は彼の話を上の空で聞いていたみたいだ。
あーあ、美樹ちゃんみたいにスタイルよかったらなぁ。
「なんだ。堀川さんが羨ましいのか?」
「えっ?」どうやら声に出ていたみたいだ。うわぁ、恥ずかしいよぉ。
「嶋田さんちっちゃくて可愛いじゃないか。」
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