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「てめぇどこ行って――」
「ごめんなさい。ごめんなさい。……ごめん、なさい」
呆然としたまま、俺はずっと謝り続けた。
頭に付いた枯れ葉も取らずにひたすら口だけ動かした。
そんな俺を見て……なぜか父親は許してくれた。
父親に腕を引かれて、ゆっくりと歩みを進める。さっきまで自分の乗っていた四輪駆動車が見えた。
当たり前の風景が何年も昔のように感じた。不思議と込み出す涙。
だが、それを止めるかのように。
『ははは、そうだ。そのままでいい。お前はこの地獄を、全うしろ』
すでに枯れた、桜の木。
……後ろからそんな声が聞こえた気がする。
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