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そして火煉はなぜか笑い出し、すぐに唸り始める。明日、クラスメイトたちの前で、永朔に関する良い話と、クラス全員に関わる悪い話があると言う。まぁ
明日は楽しみにしててね! と締めくくられ、部屋を後にする。
次の日、城は何者かによって殺された。
犯人は永朔以外に考えられない。
昨晩永朔が彼の部屋に訪れていたのを見ていた生徒もいる。巡回していた兵や術者も永朔が城の元にやってくるのを目撃していた。
その日、霧からの帰還後に城の部屋を訪れたのは彼ひとりであり、複数の目撃証言もあった。
永朔は容疑者として監禁される。
クラス会議で話し合いが執り行われる。
城を殺すことのできる神器を持つものたちのアリバイが明かされていく。
誰しも監視の目をかいくぐって城の部屋に入るのは不可能でなくとも、難しいことだった。
ほかに城を殺すことが可能なのは術者や兵だが、世界を救う力(神器)を持った自分たちを殺すことによって大きな損害が出るため、彼らが犯人だとは考えられない。
だが、まず第一の問題として永朔が城を殺す動機がない。
雄二と和俊は、自分たちが嵌めたというのにも関わらず逆ギレし、神器を持つ自分たちに勝てないから腹いせに戦闘力のない城を殺したのだと主張。
確定的な証拠がないので、永朔以外がやったことを証明できなかった。
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