プロット

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 永朔も加奈も「いいの!?」という感じだったが、アーデは加奈のことも結構好きだったしこれならみんなが幸せになれる最善の策だと本気で思っていた。  かくしてふたりの少女の恋は実り、永朔は若くて可愛い奥さんをふたりも娶ることになった。  歌春は神器【視】で未来を見て、永朔と加奈は帰らないことは知っていた。しかしまさかこんなことになるとは……。  そして歌春は元の世界へ帰ることになった。  その前に彼は神に対し、クラスメイトは元に戻るのか問う。すると、この世界では不可能だが元の世界へ魂を届けられれば肉体もどうにかできるだろう、と。  永朔と加奈をはじめ、共に戦った者たちが歓喜の声を上げた。  神は、元の世界へ正確には届けられないが、その世界を知っている者のイメージを頼りにより正確な座標へと導けると言う。  その役はもちろん残った3人の務めだ。  いよいよその時が来る。歌春はその場にいたひとりずつに礼を言い握手をした。アーデと加奈には祝辞も贈る。最後、永朔の前へ。  ふたりに長ったらしい言葉は必要なく、淡白にも見えるやり取りで終わった。だが、ふたりにはそれで十分だった。周りから見えている以上に、互いの思いは通じていた。  歌春は言うべきことを言ったあと、永朔の耳元でボソッと何かを言った。     
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