第一章 一話 入学式

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 「今日から高一になるって考えただけでもワクワクが止まらないな、でもトイレ行ったせいで時間がやばいかも。」  と上機嫌な様子で走っていると通りかかった工事中のビルの下に同い年くらいの女の子がこけてうずくまっていた。その目の前には二人組の姿があった。  「っとと、君どうしたんだ?あれ?同じ制服ってことは同じ学園の子だよな。こんな所で何してんだ?この目の前にいる竹刀を持った男二人組も同じ制服だ。」  「いったた。目の前にいる二人組に急に喧嘩吹っ掛けれてそのうちの一人勝ちいきなり背後から殴りかかってきてこの状況なのよ、見てわかるでしょ!」  「は、はぁ?何でそんなに怒ってんだよ、てかよく初対面のやつにそこまで怒れるな。まぁ状況的に見て君が有利じゃないのは分かった。おい!そこのお前らこの女に代わって俺が相手してやる!」  「ちょっと、何勝手に助けてんのよ!私の相手なんだから邪魔しないでよ!しかも相手はあなたより身長も高いし竹刀の振りも素人じゃなかったわ、だから関係無いあなたはほっといてよ。」  と意地っ張りな性格をしている彼女はその場で立ち、乱れた長い髪を整え履いていたスカートを払うと片手に持っていた竹刀を竹刀袋からだし構えをとっているが、マサトが彼女の肩を持った。     
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