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研究者 「ええと、勇者さん……でしたか、勇者さんの9条の規則を鑑みても、攻略に制限時間があるのは間違いないようですね。先ほどの表示は、やはり時間を表していると見ていいかと」
勇者 「ああ、すみません、自己紹介が遅れました。聞かれたかと思いますが、俺は勇者です」
勇者、首に下げている認識票を引っ張り出す。
認識票には、勇者と書かれている。
組合長 「お前さんの顔は、何処かで見たことがあると思ったんだが……。まさか、勇者様だとはねえ」
勇者 「……? 俺は、貴方と面識はないはずですが……」
組合長 「ああ。俺もお前さんのことは人相書きで知ってただけだ」
研究者 「人相書き?」
組合長 「冒険者組合にゃ、犯罪者の他に優れた功績を残している冒険者の人相書きが広まってるんだよ」
女騎士 「ああ……、だから冒険者組合に行くと、視線を集めていたのですね……」
勇者 「(女騎士に対して)そうだったのか」
女騎士 「(勇者に対して)そうですよ。まさか気付かれてなかったのですか」
組合長 「勇者となりゃあ冒険者たちの憧れの的だからな。見たくもなるだろうよ」
組合長、豪快に笑う。
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