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組合長 「有名人といえば、そこのお方もだなあ。聖騎士長さんよ」
聖騎士、腕組みを解く。
聖騎士 「……まさか、私のことを知っている方がいるとは……。知られているならば仕方ありません。私は、聖カスティリオーニ共和国第一聖騎士団聖騎士長です。以後、お見知り置きを」
聖騎士、畏まった礼をする。
聖騎士 「ついでに、規則の交換といきましょうか。私の持っている規則は、進入禁止についてです」
聖騎士、書物の画面を一同に見せる。
書物 「7条(進入禁止) 迷宮外を進入禁止とする。また、経過時間に応じて迷宮の下層から順に階層全域を進入禁止とする。右を犯した場合、魔術刻印が発動する」
研究者 「迷宮外に出れば、問答無用で魔術刻印が発動。そしてこの迷宮はいくつかの階層に分かれていて、どれくらいの時間かは分かりませんが、下層から上層に向かって魔術刻印が発動する区域が増えていく。最終的には迷宮全体が発動する区域になって、魔術刻印を解除しておかなければ、死ぬしかなくなるということですね」
組合長 「えげつねえな。否が応でも解除条件を満たさなきゃならねえってことか」
女騎士 「あの……」
女騎士、小さく手を挙げて言いにくそうな顔をする。
女騎士 「私の規則、聖騎士様の規則と被っています」
女騎士、書物の画面を一同に見せる。
組合長 「っあー……、ついにきちまったか……」
研究者 「まあ、これまで重複しなかったことの方が幸運なのでしょう」
勇者 「聖女様の規則は幸いにして被っていないようですし、早々に確認して、残りの規則を持っている人を探しに行きましょう」
一同、聖女を見遣る。
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