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研究者 「組合長さん」
組合長 「おお、来たか、研究者」
研究者 「こちらは1人見つけました。そちらは?」
組合長 「(背後の3人を手で示しながら)こっちは3人……」
組合長の背後から人影が飛び出す。
聖女 「勇者様っ!」
聖女(16)、勇者に抱きつく。
勇者 「聖女様。ご無事でしたか」
勇者、聖女の背中に手をやる。
女騎士、聖女の後について勇者の前に出てくる。
女騎士 「勇者様も、ご無事でしたか」
勇者 「ああ。2人とも無事でよかった」
聖女 「怖かったですわ、勇者様! 迷宮攻略に来たと思えば気を失って、いつの間にか1人になっていて、」
勇者 「落ち着いてください、聖女様」
勇者、聖女の背中を撫でて宥める。
研究者 「やはり皆さん、同行者とはぐれて1人で目を覚ましたのですね。私も、皆さんと同じく迷宮攻略に来たという共通点がなければ、どこぞの悪党に誘拐されたかと思いました」
組合長(32)、顎に手をやって思案顔をする。
組合長 「まあ、普通の迷宮じゃあこんな事態にはならねぇからな。嬢ちゃんが取り乱すのも仕方ねぇ」
聖騎士(28)、聖女の傍に寄る。
聖騎士 「(やや小声で)聖女様」
聖女 「(引き攣れた小さい声で)ひっ……」
聖女、勇者から離れ、勇者の背中に隠れる。
勇者、不思議に思うが特に何もしない。
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