あらすじ

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あらすじ

4つの大陸と、大陸間を分断する深い海峡、そして数多の群島からなる青い星、トゥ。4つの大陸ではそれぞれ独自に進化した種族たち--平原に棲まい家畜と共に生きる人(ジン)、船を自在に操り海峡の奥深くに棲まう瀟(ショウ)、岩場に生き巨躯で鋳造技術に長けた光(グアン)、森に生き精霊の力を活かすことに長けた燐(リン)--が豊かに生きていた。しかし、それぞれの大陸に埋蔵されていた強大な力を持つ「大精石」が発見され、これを奪い合う「統一大戦」の結果、南に位置する大陸を治めるリンの国家が全ての大精石を手中に収めた。  ようやく世界は、落ち着きを取り戻したかに見えた。だがこの大戦から50年後、不穏な噂が立つ。自殺も厭わないジンを模した殺戮人形(ドール)たちが、大陸の各地に現れ始めたという。  そんなことも知らず、海峡の端に位置する群島コアトで暮らしていたコアト=リン族の少年ククは、島の精霊祭の夜、コアトを急襲するために送られたジンのドールのうちの一体、ユエと対峙する。ククがユエに何者か尋ねると、ユエは自分たちドールは、この世界とは別のところから来たのだとククに告げる。「私は、一度死んだ人間なの…、いえ、きっと殺されたの。この世界に私を、私たちを、連れてくるために」「私はもう一度戻りたい…もう、ここにいたくないの。だからお願い、私をこの世界から元の世界に、逃げさせて!」。こうしてククは、2つの世界を取り巻く不穏な企みに巻き込まれていくことになる。
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