君が最後に伝えたかったことを、今から僕は訊ねに行こうと思う

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「俺たちのあの世界には創造主がいるんだ。その創造主がわけのわからん宇宙人に地球を侵略させて俺たちは日々、奴らと戦うことになった。そして、主人公の俺が犠牲になり、敵をせん滅してめでたしめでたし、って筋書きだったんだが、途中で人気がでて続編が必要になってしまった。そこで急きょ、最後におまえを登場させて二期に繋げることにしたんだろう。俺たちの人生は創造主によってその都度、脚色されるのさ」  君の話は荒唐無稽でさっぱり意味不明だ。だけどやはり、時間が経つとそうかと納得している自分がいる。 「ま、おまえは創造主のおかげでただのモブじゃなくなったってことだ。よかったな」  君の大きな手が僕に伸びてきてくしゃりと髪を撫でた。途端に、不思議な気持ちが涌き出てきた。  うれしい。はずかしい。たのしい。せつない。そして、いとおしい……。  今まで持ち得なかった感情の奔流に僕は堪えられない。思わず、頭の上の君の手を払いのけ、「子供扱いはしないで、クラヴィス」と、君をにらみつけるという、つい数時間前の僕では考えられない行動をした。 「ツンデレ属性もあるのか。かわいいな」  ニヤニヤと愉しそうな君がもう一度、指を鳴らした。  すると指先から弾けた光が僕らを包み込んだ。眩んだ視界が元に戻ると、めちゃくちゃに壊れていたコックピットは初めて見る計器で埋まっていた。 「これがイグニスか。新たに開発したハーモニクス・ブースターシステムを搭載した、俺のアケーシア専用のパートナー機だ」 「座ってください、大尉」
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