episode2 「愛の行方」

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「あの…」 ルシタが更に困惑する。 「その反応だと持ち合わせが無さそうだな」 「…その…はい」 「誰かにあげるプレゼントなら早く渡したほうがいいんじゃない?」 「…ありがとうございます!…」 人見知りの性格だったルシタは深くお辞儀した。 「困っている人を助ける仕事をしているからね」 「あの、すぐ返しますので…その…連絡先を」 「こういう活動をしているんだ」 サクナは、所属しているボランティア支援グループ「FRIENDO」の名刺を渡した。 「いつでもいい。あんたのタイミングで返してくれれば」 数日後の夜、サクナはルシタに呼び出され喫茶店へ行く。 自動ドアが開かれサクナが来店した。 閑散とした店内に、赤い瞳の女性が座っていた。腰までの茶色い革ジャンにジーパン姿のサクナに気付き、一礼するルシタ。 「すまない遅れた」 サクナはルシタの向かいに座った。それと同時に、車輪が着いた店の帽子をかぶった円形のロボットが注文を伺う。 「ミルクティー。アイスで」 そのロボットは注文を受けて、厨房に行った。 「あの、この間はありがとうございました」 ルシタは、花の代金をサクナに渡した。サクナは一礼して代金を受け取り、上着にしまう。 「ボランティア支援をしているんですか?」 「あぁ、重病人や、介護放棄された高齢者をまとめて匿っている形だがな」 「…何かあったんですか?」 ルシタはサクナの浮かない表情が気になった。 「支援物資が足りなくてな…この人数を助けるためには、永続的な支援が必要なんだ。その支援先が見つからなくて…」 「助けてあげたいです。私の所属している団体が医療機関と繋がりがあって、支援活動もしています!」 「ほ、本当か…?」 「「O」という団体で…」 「すまない…「O」は頼れない。彼らは異星人を受け入れない…」 その時、喫茶店の外でサクナとルシタを見ている人物がいた。ミシエだ。ボランティア活動などで家に帰る時間が遅くなったり 、時には帰らない日もあったサクナを心配し、尾行していたのだ。 「…嘘つき…」 ミシエは、サクナがルシタと浮気していると信じ込み、憎悪の気持ちが増す。 店の外にたまたま目を向けたルシタは、ミシエと目が合った。 ミシエは、睨みつけながら、背を向けて夜道に消える。 ルシタは少し疑問に思いながらも、サクナと会話を続ける。
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