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ズカズカと、私の小さな世界に割り込んできたこのガキは。
まだ、図々しくも居座るらしい。
「じゃあ、置いてあげる。但し、」
1週間だけ。
それがリミット。
その返事に満足したのか、ガキは笑ってまたオネーサン、と私を呼ぶ。
「あと7日、よろしくね。」
約束は7日間。
私とガキは、共同生活を始める。
「だったら・・・」
食べ物はテーブルで
食べカスはこぼさない
服は脱いだら洗濯カゴに
ゴミはゴミ箱に
風呂から出たら髪乾かす
キッチンには作れないなら手を出すな
スリッパを履く
寝室には入らない
使ったものは元の場所に戻す
カーペットでゴロゴロするな
クッション潰すな
などなど。
「ルールは守ってもらう。」
「うわ、細かっ!」
「もっと細かくあるんだけど?」
「お、おっけー。努力する。」
「やりなさい。」
そして、
「私に一切触れないで。」
「・・・わかった。」
約束の日まで、あと7日。
「だから!お菓子はソファで食べるな!」
「グミは溢れないから大丈夫だよ。」
「その粉が落ちるでしょ。もう、靴下もカゴに入れて。」
「わかったって。」
「あー!スリッパ履いて!!」
・・・前途多難。
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