序 人生から完全に消え去る試みについて

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 二、木や梁にそれを結びます。  三、あなたの首をかけて跳びます。  これは一例だが、誰しも最初に思いつくものだろう。しかし、ぼくは死にたいわけではなかった。消え去りたいという欲望と、死にたいという欲望はイコールではないのである。  ぼくはこの計画を策定するにあたって、会社でたたき込まれたプロジェクト・マネジメントの要諦というものを無意識に思い出していた。それは二つの部分から成っている。    一、要件定義書  二、実行計画書  である。すなわち、ぼくの言う「人生から完全に消え去りたい」というポエムは、実際的具体的にはどんなToDoに分解することができるのか? そして、それを実行するためには、どれだけの工数と予算が必要なのか? ということである。     
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