3-6 医者という名の

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 視線で、存在で語る静寂と冷寂にウィリアムは失礼にならないようにそっと視線を逸らした。  敢えてエドモンドの前で話したとでもいうような眼差しに、考え込む。  話を振ったのはサイラスであったが、変態といえどそういうやり取りは考えてするだろうと思う。  二人に打ち合わせ的なやり取りはなかったが、この会話は確実に自分にも向けられた話であった。  薬とは、話の流れでサイラスが開発した毒薬なのだろう。そして、そのターゲットは……と思うと、密かに噂されている元老院の一人で間違いないのだろう。  自分では計り知れない頭脳を持つウィリアムの思考を考えても始まらないと、ひとまず他言無用で記憶に留めておこうと真面目なエドモンドは考えた。  こうしてエドモンドは変態医師サイラスと初対面を成し遂げ、これが彼との関わりの始まりになることを知らずに、邪魔しないようにと黙ってずっと控えていた。
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