Memory
6/6
読書設定
目次
前へ
/
702ページ
次へ
男は静かに頷いた。 いつの間にか力が入っていた己の手を、妻が優しくそっと握る。 視線を向けると、神秘的な瞳が見返してくる。同じ黒い瞳でも自分のものと妻のものとでは全く質が違う。 妻の瞳はどこまでも澄んだ黒で、それに捉われると己を見ているようで自問自答させる鏡のような輝きがあった。 男はふっと力を抜くと、だいぶ細くなった手を労わるように握り返した。
/
702ページ
最初のコメントを投稿しよう!
499人が本棚に入れています
本棚に追加
広告非表示!エブリスタEXはこちら>>
前ページへ
次ページへ
スターで応援
15,132(あなた 0)
小さく
文字
15
大きく
狭く
行間
1.8
広く
白
黒
クリーム
ゴシック体
明朝体
まとめてページ表示
指定なし
5ページ表示
10ページ表示
15ページ表示
ページコメント表示
ページスタンプ表示
最後に読んだページを自動で保存
最初のコメントを投稿しよう!