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殉ずるたましい
告白しないまま、珠々は病に冒されていった。
身体が少しずつ宝石になっていく病気の為に滅多な事では人に会えなくなった。
苛立つ珀亜に姉の史帆が言った。
「私は、人魚で人魚の恋煩いを患ってる。それはよくある話で、人魚は石喰いと契約を結んで石の処理や記憶を食べてもらっている。」
「私の事は良いのよ、だけどあの子は人間で恋を叶えれば生きられるのよ。それが珀亜には悔しいのよね?」
「ねぇ、賭けてみない?珠々の恋が運命か」
「…?」
「察しが悪いわね、珠々が好きになった相手も珠々の事好きかもしれないじゃない?」
◇◇◇
史帆と珀亜のお節介により、かなしみのなみだで一命をとりとめた珠々は、たどたどしく颯と付き合い始める。
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