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「サエカ、やっぱりあなたは子供よ。たしかに身体つきは[オンナ]になりかけているわ、でもせいぜい[オンナノコ]だわ」
「はあ!? この身体を視て、どうしてそう思うのよ」
「たしかに育ってはいるはわよ、身体も丸みをおびて女らしくはなっているわ。でもね……」
ユウコは嘲るように言葉を続ける。
「その下着はなんなの、へその上まであるデカパンの綿パン、そんな色気のない下着を履いて、オンナになったなんて大笑いだわ。オトコを知らないあんたには想像できなかったんでしょ? オンナなら、オトコを知っているオンナならそんな子供パンツなんか履かないわよ」
ユウコは勝ち誇った口調でサエカに、そう、オンナがオンナにする特有のあの見下した口調で言った。
「全部ウソなんでしょ、浮気してたあたしとスギヤマに仕返ししたくてやった作り話。パパがサエカを好きになるなんてあり得ないもの、ましてやそんな格好で迫られても苦笑するだけだわ」
サエカは黙って聞いていた。
「どう? なにも言い返せないでしょ。こんな手の込んだ真似までしたけど、しょせんサエカは世間知らずの子供なのよ。さあ、さっさと自由にしなさい、今なら赦してあげるから」
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