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2時間くらい経った頃、ユウコは目を覚ました。
アタマが朦朧とする、世界が揺れているみたいだと感じた。
だんだんまわりが見えてくる、白塗りの天井が見える、自分は今横たわっているのに気づく。
起きようとしたが、手足が引っ張られて起きられない。拘束されているのに気づき、アタマがハッキリした。
あわててまわりを見渡す、天井だけでなく壁も白い、アタマを起こしてわずかに見える床だけが緑色だった。
「っくしょんっ」
寒さを感じ自分の姿が変わっているのにも気づく。どうやら知らぬ間に着替えさせられてたらしい、白っぽいワンピースだけでそれ以外は下着すら身に付けていないらしい。
「誰かいるのか」
頭上で声がした。いや、横たわっているから横なのか。寝ているアタマの方に誰かいるらしい。オトコの声だった。
「だれ」
「その声はユウコか」
「シンヤ? シンヤなの」
「やっぱりユウコなのか、これはいったいどういうことなんだ、なんで縛られているんだ、なんで服1枚の格好なんだ」
「あんたもなの、あたしもそうなの」
「くそ、いったいどうなっているんだ」
「あ、起きました? 2人とも」
スギヤマとユウコは、ぎょっとして声のする方を見た。そこにはナース姿の小柄なオンナが立っていた。
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