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俺は床に落ちた手帳を見て、どうしたものかと考えた。
手帳なんてプライベートなもの、手に取ってうっかり誤解されるもの嫌だ。
俺は次の駅で降りる。
それまでに彼女が起きなければ、席を立ったときに手帳を拾って彼女の横に置いてあげよう。
電車がスピードを落とし始めた。
もうすぐ俺の降りる駅に着く。
緑の多い田園風景ばかりの続く中、駅が近づくにつれて少しだけ車窓から見える景色の中に建物姿が増えた。
やがて駅の名前がアナウンスされた。
彼女はまだ起きない。
電車がホームに滑りこみ、駅に到着する。
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