転生の世界

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転生の世界

「ご臨終です。」  ベットに横たっている私に、聞こえて来た最後の言葉。 (これから、僕はどうなるんだろう。)  応える者は無い…。 (はぁ…。)  気が付いた。自分を見下ろしている事に。 (これが、俗に言う。幽体の離脱か…。)  自分の体(ベットの方)を確認すると自分の体(霊体の方)へ伸びている紐の様なものが細くなっていく。 (これが、肉体と霊体を繋いている奴だな。)  もう切れそうだ。 (これ、切れたら僕は死ぬんだ…。)  目を瞑り、その時に備える。 (それにしても、私の人生呆気なかったな…。)  脳内回想シーンに入る。  思い出したのは小さい頃。  そうそう、小さい頃の思い出と言えば、クラスのヒーロー。  ヒーローにも序列があったはず…  確か…  ①運動が出来る。  ②面白い事をする。  ③勉強が出来る。  以下続く。  だったが、僕はクラスのヒーローとしては失格、予備軍にさえ入れなかった。  要するに目立たない存在。  なので、同じ趣味を持っていた数人と集まっていた。  アニメ、漫画、特撮…、空想の世界の住人。  でも、年を重ねる毎に一人減り、二人減り…、最後は私一人…には、ならなかった!     
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