伝えることも許されないのに

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僕はあなたのことが大好きでした。 この言葉をどう伝えれば良いのか、ずっと考えてきました。 あなたも知っているように、中学に入学してすぐ僕はいじめに遭いました。 一番の理由は方言でした。 みんなにとっての標準語。 本当は共通じゃないのにみんなにとっては共通語。 みんなにとっては当たり前の言葉かもしれない。 みんなにとっては当たり前のニュアンスかもしれない。 みんなにとっては当たり前に日本の中心なのかもしれない。 みんなにとってみれば、この当たり前のすべてが違う町から来た僕をまるで宇宙人がやって来たような目で見ていました。
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