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「よっしゃー 」
先輩がガッツポーズをする。
「あの、なんで私なんですか 」
あまりに都合の良すぎる状況に嬉しいながらも、少し不安を憶えてしまう。
「なんていうか白崎だけ違ったんだ 」
「なにがですか? 」
「うちのサッカー部ってモテる人多いだろ 」
「ああ、はい 」
先輩もその内の1人なのを気づいているのだろうか。
「毎年そういう不純な動機なマネージャーは入れないようにしてるんだけど、それでも何人かはそういうやつが入部してしまう、まあ真面目に仕事はしてくれるんだけどね。でもその中で白崎だけ違った、サッカーが好きな気持ちが凄く伝わってきた。ボールとか洗ってくれてたのも白崎だけだったしな 」
「それは、当然の事です 」
「白崎らしい。実は部では結構人気なんだぞ誰かひとりじゃなく全員に等しく尽くしてくれてるから。それに応援してくれてるってすごく感じるんだ。まあちょっと嫉妬したりもしたけど 」
先輩が嫉妬してくれてるなんて。
でも、そう言う理由で好きになってくれたら私にも不純な気持ちはあったって言わないと。
いくら先輩が好きだったって言っても、幻滅するかな。
それでも、言わなきゃ。
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